ノイズ【noise】はマンホールやNEETING LIFEの作品で有名な筒井哲也の作品です。
2018年からグランドジャンプで連載を開始、2020年に全3巻で完結しています。
イチジクで潤っていた中部地方の田舎町「猪狩町」に突然現れた性犯罪者の鈴木睦夫…。
平穏な日常を守るために鈴木睦夫を殺してしまった泉圭太たちはどうなるのか…面白いサスペンス漫画です。
のどかな田園風景が広がる猪狩町では、黒イチジクを地域の特産として、限界集落から一転、活況を呈し始めた。そんな中、イチジク農園を営む泉圭太のもとに鈴木睦雄と名乗る怪しい言動の男が現れる。彼は14年前に女子大生ストーカー殺人を犯した元受刑者だった。平穏な地域社会に投げ込まれた異物が生んだ小さな波紋（ノイズ）が、徐々に広がっていく――…!!
引用元：ebookjapan
「ノイズ【noise】」はどんな作品？
イズミ農園で作られたイチジクで潤う猪狩村。
平穏な村にストーカー殺人事件の元受刑者「鈴木睦夫」が現れ…村の平穏が壊れていきます
性犯罪者から自分の妻が狙われた泉圭太…。
村の平穏を守るために鈴木睦夫を取り押さえるが…睦夫は死んでしまいました。
圭太、純と警察官の守屋は睦夫が死んだことを隠しますが…県警の畠山の捜査により圭太たちは追い詰められていきます…。
田舎の町に現れた元受刑者で凶悪な鈴木睦夫。
女好きの睦夫から妻が犯されそうになる圭太…。
圭太は幼馴染の田辺純や駐在所の警察官の守屋と一緒に睦夫を取り押さえようとします。
抑え過ぎたのか…？睦夫はそのまま死んでしまいます。
圭太たちは睦夫を殺したことを隠蔽しようとしていきますが…。
「ノイズ【noise】」のあらすじ
中部地方の田舎にある猪狩町。
高齢化と過疎化に苦しんでいた田舎の町はイズミ農園のイチジクで救われていました。
イズミ農園を経営していた泉圭太はフランスで栽培されていたイチジクを日本の気候に合うように改良をして作った真っ黒なイチジクをふるさと納税の返礼品にして町の名産品にしました。
動画投稿サイトで紹介されて全国から注文が殺到し、ふるさと納税で得た金で新しい建物が作られて潤っていく町…。
ある日、圭太はイチジクの無人販売所に知らない人がいることに気付きました。
男の名前は鈴木睦夫。
睦夫は力仕事に自信があるから雇って欲しいと言いますが…金を払わずに勝手にイチジクを食べていたことを知っている圭太が睦夫にイチジクの料金を支払ったか尋ねると、金は払ったと言い張りました。
睦夫から得体の知れない雰囲気を感じた圭太…。
イノシシ肉のビーフジャーキーを土産に持ってきたという睦夫でしたが…明らかにイノシシではない肉を差し出して来たので「本当は何の肉ですか…？と尋ねるが「そんなことどうでも良いでしょ？」と言ってはぐらかす睦夫…。
圭太と一緒にいた幼馴染にの田辺純。
睦夫の名前が珍しくて聞き覚えがある名前だったためスマホで調べると鈴木睦夫は14年前にストーカー殺人をした犯人と同じ顔をしていました。
純は圭太にスマホの画面に文字を入力して「刺激しないで追い返せ」と伝えます。
画面を見た圭太は睦夫にまた連絡をするからとりあえず連絡先を教えてくれと伝えて睦夫を追い返しました。
睦夫がいなくなった後、圭太は純から睦夫が14年前に名古屋で起こった女子大生ストーカー殺人の犯人であることを聞かされます。
14年前の事件で女子大生は睦夫から3カ月間交際を迫られた挙句、最後は自宅アパートの風呂場で殺されて解体をされていました。
当時の犯人の名前は鈴木では無く…小御坂睦夫…。
何故苗字が違うのかは不明だったが、同じ顔をしている睦夫…睦夫は懲役18年の実刑判決を受けて仮出所をして猪狩町に来ていました。
近所にこんな奴が住み着いたらどうしようと考えた圭太でしたが、純からは睦夫がまた何か犯罪をしようとしているのであれば「自分の身は自分で守るしかない」と忠告をされました。
その日から猪狩町に居座り始めた睦夫…。
圭太の妻の和泉加奈は猪狩町では恵理奈に十分な教育が出来ないため、圭太に名古屋で仕事を探して欲しいと頼んでいましたが、猪狩町で生活をして欲しいと考えていた圭太と考えが合わず…加奈は名古屋でアパートを借りて別居をしていました。
睦夫が町に現れた後…猪狩町の自宅から荷物を取りに来た加奈でしたが…加奈を見つけた睦夫は加奈のことを犯そうと思って付け狙うようになっていきました。
その頃、警察OBでボランティアで保護司の仕事をしていた鈴木賢治と連絡が取れなくなり、メッセージアプリの返信内容から明らかに別の人物が父親に成りすましていると違和感を感じた娘の恵子は愛知県警の畠山に相談をしていました。
景子から事情聴取をする畠山。
景子は父親が失踪をする前、名古屋刑務所から仮出所する受刑者の苗字が珍しいため…就職に支障が生じると思った父親は元受刑者と養子縁組をして苗字を変えさせたいと相談をうけていました。
元受刑者の名前は小御坂睦夫…。
元受刑者の小御坂睦夫は鈴木賢治と養子縁組をして鈴木睦夫に名前を変えていました。
畠山は奇しくも景子から相談を受けていた14年前に女子大生ストカー殺人の事件の被害者から相談を受け、小御坂睦夫に警告をした直後に被害者が殺害されたことで遺族から責められた経験を持っていました。
小御坂睦夫の名前を聞いた畠山…因縁を感じた畠山は鈴木睦夫の足取りを追っていくことになります。
「ノイズ【noise】」の登場人物
泉 圭太（いずみけいた）
34歳。猪狩町のイズミ農園の代表者としてイチジクを作っていてイチジクが名産品になったことで町のみんなから慕われている。
娘の教育問題で妻の加奈と考えが合わずに別居をしている。
加奈のことを狙っていることを知り、鈴木睦夫から守ろうとする。
田辺 純（たなべじゅん）
32歳の農業手伝い兼猟師。
泉圭太の小笹馴染みで泉加奈とは高校の同級生。高校時代は加奈のことが好きだった。
和泉圭太と守屋真一郎と一緒に鈴木睦夫を取り押さえた際に睦夫のことを殺してしまい、死体を狩猟の獲物を保管する冷温室に隠す。
鈴木 睦夫（すずきむつお）
旧姓小御坂。14年前に女子大生に付きまとってストーカー殺人をした元受刑者。
仮出所後に保護司の鈴木賢治と養子縁組をするが、その後賢治を殺害して猪狩町に来る。
女好きで圭太の妻の加奈を犯そうと考えている。
人の物を奪うことに躊躇せず、自分の邪魔になるなら殺すことにもためらいが無い残虐な人物。
庄司 義昭（しょうじよしあき）
猪狩町町議会助役の59歳。
猪狩町がふるさと納税で潤うことに喜んでいる。圭太の作ったイチジクが農林水産大金賞に内定されたことで助成金3億円が入ることを喜ぶが、圭太たちが鈴木睦夫を殺したことを知ると田辺純を単独犯に仕立て上げてイズミ農園を乗っ取ろうとする。
守屋 真一郎（もりやしんいちろう）
2城北警察署の駐在所に派遣された25歳の母親思いな新米警察官。
猪狩町に赴任した直後に鈴木睦夫の手配連絡を受け、泉圭太と田辺純と一緒に鈴木睦夫を取り押さえる。
庄司義昭から鈴木睦夫を殺したことがバレて思い悩んだ末に拳銃で自殺を図る。
岡崎 正（おかざきただし）
城北警察署の巡査部長。48歳。猪狩町の前任の駐在員。
守屋真一郎が自殺を図った後に猪狩町の駐在員として猪狩町に戻ってくる。
駐在員として町の平穏を守ることが第一と考えている。
畠山 努（はたけやまつとむ）
56歳。愛知県警刑事部捜査第一課の刑事で頭が切れる人物。
14年前のストーカー殺人事件で被害者から相談を受け、小御坂睦夫に警告した直後に被害者が殺害された過去がを持っている。
「助けて欲しい」と何度も相談をしていた被害者を守れなかったことで遺族から責め立てられた経験があり、鈴木睦夫に因縁を感じていて必ず逮捕しようと思っている。
鈴木 景子（すずきけいこ）
42歳の主婦。
一人暮らしをしている父親の鈴木賢治と連絡が取れなくなったため畠山に相談に行く。
その後、鈴木睦夫に無残な姿にされた父親を見て号泣する。
鈴木 賢治（すずきけんじ）
72歳の元警察官。定年退職後に元受刑者のために保護司のボランティアをしていた。退職金を使って古いアパートを一等買い取って元受刑者の住居を提供したり就職先の紹介をしたりしていたが鈴木睦夫に殺されてしまう。
泉 恵理奈（いずみえいな）
圭太の娘。小学校3年生の8歳。圭太のことが大好き。
泉 加奈（いずみかな）
32歳。圭太の妻。
猪狩町では娘の絵理奈が教育を受けられないため、圭太と別居をして名古屋で生活をしている。荷物を取りに猪狩町に来たところを鈴木睦夫に狙われてしまう。
横田 庄吉（よこたしょうきち）
92歳の村人。圭太たちが鈴木睦夫の死体を運んでいるところを目撃する。
戦後にシベリアに連行された経験から警察を嫌っている。
「ノイズ【noise】」の面白さ
田舎の町に現れた鈴木睦夫…村の平穏を脅かすノイズ。
自分に親身になってくれる保護司を平然と殺してビーフジャーキーにする凶悪な男…。
そんな男から妻が狙われてしまう圭太…。
睦夫を殺したことに葛藤する新米警察官の守屋…。
圭太たちが睦夫を殺したことを目撃していた横田庄吉…。
鈴木睦夫に因縁を感じて執拗な捜査をしてくる刑事の畠山…。
圭太たちは隠し通せるのか…田舎の町で起こるサスペンスがとても楽しい作品です。
全3巻ですが内容が濃くておススメです。
平穏な村に現れた狂暴で女好きの鈴木睦夫…。
自分の妻が犯されそうになり…思わず睦夫を殺してしまう圭太たち。
口裏を合わせて殺人を隠そうとする圭太たちだったが…警察の捜査から隠し通せるのか…面白いサスペンス漫画です。
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