マイホームヒーローは山川直輝(原作)、朝基まさし(作画)による作品です。週刊ヤングマガジンで2017年より連載を開始して2023年4月時点で20巻まで発行されています。
2023年にテレビアニメ化がされています。
娘を溺愛する主人公の鳥栖哲雄が娘の彼氏の麻取延人を殺してしまい、大切な家族を守るために推理小説で得たトリックの知識を使って半グレ組織の追跡から逃れていくいくストーリーです。
頼れる妻と、ちょっと反抗期気味だけど可愛い高校生の娘。鳥栖哲雄の人生はそれなりに幸せだった。娘の顔に殴打の傷を見つけるまでは。「100万の命の上に俺は立っている」の山川直輝、「サイコメトラー」「でぶせん」の朝基まさしの異色コンビが描く、罪と罰、愛と戦いの物語、開幕!
引用元:ebookjapan
「マイホームヒーロー」はどんな作品?
娘を溺愛する主人公の鳥栖哲雄が衝動的に半グレメンバーである麻取延人を殺してしまったことから、家族を守るためにトリック等の知識を使って半グレの追求を逃れていくストーリー。
6巻までが第一部として、麻取延人殺害の容疑者として疑われる哲雄が家族を守るために半グレの追求をかわしていく内容。
7~17巻までが第二部としてカルト村を舞台にカルト教団と半グレたちの抗争を描いた内容です。
現在、第二部から7年後の第三部が絶賛連載中です。
「マイホームヒーロー」のあらすじ
玩具会社に勤める鳥栖哲雄。
営業の仕事で一人暮らしをしていた大学生の娘家の近くまで来ていたため、娘の零花に「一緒に食事をしよう」と言ってファミレスで会うことになりましたが、そこに現れた零花の顔には明らかに誰かに殴られた痣がありました。
娘を溺愛していた哲雄は「どうしたんだその顔は!?」と誰に殴られたのか問い詰めますが、零花は「電柱にぶつかっただけだけど…」と言い、怒ってそのまま帰ってしまいました。
哲雄が一人で食事をして帰る途中、ガラの悪い男たちが「レイカを一発ぶん殴って黙らせた」と話をしながら歩いていました。
男の名前は麻取延人。延人は半グレ組織に所属していて、零花の祖父が経営している「和服の鳥栖」の金を奪うために零花に近づいて彼氏になっていました。
延人を尾行していた哲雄でしたが、途中でヤクザの風貌をした男から殴られてしまい、全裸にされて免許証も撮られてしまいました。
翌日、零花の身に危険を感じた哲雄は合鍵を使って零花の家に行きますが、そこで部屋に入って来た延人と遭遇をしてしまい、酔って暴れていた延人を衝動的に殺してしまいました。
推理小説が好きだった哲雄は小説から得た知識を使って延人の死体を隠蔽しますが、延人の行方を追っていた半グレ組織のメンバーの間島恭一から疑われてしまいます。
哲雄は大切な家族を半グレ組織から守るため、妻の鳥栖歌仙とともに延人の殺人を隠蔽して半グレ組織の追求から逃れようとしていきます。
登場人物
鳥栖 哲雄(とすてつお)
玩具会社で営業をしている47歳の平凡なサラリーマン。
大学で同じ演劇サークルに所属していた妻の歌仙と結婚する。幼少期に交通事故で両親を亡くして天涯孤独だったこともあり、妻と娘を大切にしている。
趣味は推理小説を読んだり書いたりすること。
自分で書いた小説をインターネットで公開もしていて殺人などのトリックの知識が豊富。
義父の鳥栖郷一郎が経営している会社「和服の鳥栖」の財産を狙って娘に近づいてきた半グレ組織のメンバーの麻取延人を殺してしまい、半グレ組織から容疑者として疑われてしまう。
鳥栖 零花(とすれいか)
鳥栖哲夫の一人娘。18歳の大学生。
大学入学後に一人暮らしをしていたが、初めて出来た彼氏の麻取延人からDVを受けていた。キックボクシングを始めたり男勝りな性格。第二部で窪との闘いを経験した後、警察官を目指す。
麻取 延人(まとりのぶと)
幼少期から粗暴で少年院に入るが、その後、父親の麻取義辰のコネで半グレ組織に所属する。
零花の祖父が経営している「和服の鳥栖」の金を奪うために窪の指示で零花に近づく。
短絡的で感情で動くため、窪から扱いづらいと思われている。
窪(くぼ)
本名は佐竹辰巳(さたけたつみ)。
志野から頼まれて半グレ組織を結成してリーダーをしている。
子供の頃から殺人にしか興味がなく、人を殺すために中東で傭兵もしていた冷酷で超武闘派の男。
鳥栖哲雄が麻取延人を殺害したことを知り、鳥栖郷一郎のカルト村まで追ってくる。
鳥栖洋二たちとの闘いで村人たちを惨殺した後に逃亡をする。
間島 恭一(まじまきょういち)
半グレ組織のメンバー。
麻取義辰を組織に留めるために窪の指示で延人の行方を追っていたが、鳥栖哲雄の行動に疑問を抱いて容疑者として疑う。
大衆食堂を経営していた父親が暴力団に追い詰められて自殺をした過去を持つ。
父親の食堂を再開する費用を稼ぐために半グレ組織で金を稼いでいる。
鳥栖 歌仙(とすかせん)
鳥栖哲雄の妻でおっとりした性格の41歳専業主婦。
父親の鳥栖郷一郎が教祖をしていたカルト教団の村で育ち、後に同じ大学の演劇サークルで一緒だった鳥栖哲雄と結婚する。
カルト教団では人の魂を憑依して語る「オガミメ」の役を強いられていた過去があり、高い演技力を持っている。
普通の家庭を知らないで育っていたため、哲雄と零花のことを大切にしていて、家族を守るために鳥栖哲雄の隠蔽工作に協力をする。
麻取 義辰(まとりよしたつ)
志野にスカウトされて半グレ組織に所属している47歳のフリーの単独詐欺師。
一人で色んな人格を使い分ける詐欺の天才で半グレ組織の収益の2~3割を一人で稼いでいる。
麻取延人が生きがいで溺愛している。行方不明になった延人が見つからなければ組織を抜けると言って、窪に延人を探させる。
竹田(たけだ)
半グレ組織のメンバー。間島恭一と仲が悪くことあるごとに対立している。
窪の指示を受け、逮捕状が出された半グレ組織のメンバーを殺害して隠蔽しようとする。
響(ひびき)
麻取延人が鳥栖零花以外に付き合っていたキャバクラ嬢。
千葉県のキャバクラで働いていた時に延人と出会い、延人の紹介で間野会の系列店で働き始める。
延人の事が好きで延人を探すため、哲雄に延人の情報を教える。
志野(しの)
間野会の幹部。
窪を雇って半グレ組織を結成させた組織の実質的なトップ。
田端 敏(たばたびん)
鳥栖哲雄と鳥栖歌仙の大学時代に所属していた演劇サークルのメンバー。
当時のサークルメンバーからの借金を踏み倒していて金に汚い。
鳥栖哲雄の偽の映像作りに何も知らずに出演する。
石井 信(いしいしん)
本名は小泉。イケメンでチャラい大学生の風貌だがじつは半グレのメンバー。
本物の石井信の学生証を使って本人に成りすましている。竹田の指示により、延人の代わりとして零花に近づいていたが、鳥栖洋二たちに拉致され、後にカルト教団に入信する。
小沢 謙信(おざわけんしん)
零花と同じバイト先の高校生。零花に憧れていると言って近づく。
じつは哲雄が小説を投稿していたサイトの投稿仲間。
父親を窪に殺された過去を持っていて、窪に復讐をしようとしている。
金井 憲広(かないのりひろ)
間島恭一の数少ない中学時代の友人。
鳥栖哲雄が延人を殺したことを知り、鳥栖零花に近づくために同じキックボクシングジムに通うが、強い女性がタイプで本当に零花に好意を持っている。竹田たちから拉致をされた後に恭一との関係がバレて殺されてしまう。
志楽久杉山(しらくすぎやま)
本名は松田月夜見(まつだつくよみ)。
零花と同じマンションに住んでいる占い師だが、実はカルト教団の信者。
安元 浩司(やすもとこうじ)
亡くなった哲雄の父親の元部下で59歳の刑事。階級は警部補。
元々は正義感が強い人物だったが犯罪被害者と接する中で犯罪者には人権が無いという思いが芽生え、捜査対象者を拳銃で脅したり、追跡に盗聴器を使用したり…手段を問わない違法捜査をするようになる。
偶然出会った鳥栖哲雄に行動に違和感を感じて容疑者として捜査をする。
鳥栖 郷一郎(とすごういちろう)
鳥栖歌仙の父。
表の顔は「和服の鳥栖」の創業者だが、じつは私有地に村人を集めて狂信的なカルト宗教の教祖として君臨している。
歌仙とは20年以上絶縁状態だったが、歌仙と零花をオガミメとして教団に入れるために零花に遺産を相続しようとしている。性欲が旺盛で歌仙に自分の子供を孕ませようとする。
鳥栖 天照(とすてんしょう)
歌仙の母。
教団で唯一のオガミメとして教団の最高位の存在。
癌に侵されているが、教団の経典に従って治療を受けていないため余命が短い。
鳥栖 洋二(とすようじ)
歌仙の従兄弟。
カルト教団の部外者を排除する暴力団のような存在の若頭的な存在。
鳥栖郷一郎や教団への信仰心は無く、カルト村を狂った村と思っている。
薬師寺 太一(やくしじたいち)
安元の相棒の28歳の刑事。
安元の指示で哲雄の車にGPSや盗聴器を仕掛けさせられる。安元のめちゃくちゃな捜査に付き合わされるのを嫌がっていて相棒から外れたがっている。
鳥栖 明(とすあきら)
哲雄と歌仙の長男で零花の弟。第二部のカルト村事件の翌年に生まれる。
保育園に通っている5歳児。
甲斐(かい)
間野組の組員。半グレ組織への協力のために派遣される。
過去に小沢の父親に救われた恩があり、父親の仇を取ろうとする小沢に半グレ組織の情報を流している。
鳥栖 次郎(とすじろう)
鳥栖郷一郎の弟。
反社会的組織を率いてカルト教団の暗部を担っていて武力や金を使って村を守っている。
「マイホームヒーロー」の面白さ
平凡なサラリーマンの鳥栖哲雄が家族を守るために推理小説で得た知識を使っていきます。
半グレや警察に追われて絶対絶命の状況からのどんでん返し…とてもスリリングで驚きやドキドキが連続するストーリー展開でかなり面白い作品です。
残虐な描写も多いですが、それが逆に窪などの半グレメンバーの怖さを際立たせていて、サスペンス作品が好きな人にはとてもおススメです。
第一部、第二部…と舞台設定が変わっていくため飽きずに読み進められる作品ですので是非読んで見て下さい!
作者の他の作品
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