「賭博黙示録カイジ」は福本伸行の作品です。週刊ヤングマガジンで1996年から1999年まで連載がされて全13巻で完結しています。
シリーズの続編として賭博破壊録カイジ、賭博堕天録カイジ、賭博堕天録カイジ 和也編、賭博堕天録カイジ ワン・ポーカー編と賭博堕天録カイジ 24億脱出編があります。
2023年7月現在、賭博堕天録カイジ 24億脱出編が連載中で26巻まで発行がされています。
上京後、自堕落な日々を過ごしていた伊藤開司(カイジ)は、ある日金融業者の遠藤により、かつて自分が保証人になっていた借金を押しつけられる。遠藤に誘われるままカイジは負債者に借金一括返済のチャンスを与えるというギャンブル船「エスポワール」に乗り込む。そこで行われるのはカード12枚を使った「限定ジャンケン」。うまく勝てば借金は帳消しだが、負ければ命の保証は無いというものだった……。
引用元:ebookjapan
「賭博黙示録カイジ」はどんな作品?
カイジシリーズの1作目。
無職で博打好きな主人公、伊藤カイジが借金を返すためにギャンブル勝負に挑んでいくストーリーです。
友人の保証人になったことから金融業者の遠藤から借金の取り立てをされるが、金を持っていなかったカイジは遠藤から希望の舟「エスポワール」で行われるギャンブルで一攫千金を掴んで人生を変えろ…と遠藤の巧みな話術に騙されて希望の船「エスポワール」に乗ることになります。
人生に失敗して後が無い参加者たちががエスポワールで行うのは「限定じゃんけん」。
総勢103名で星を取り合う人生を賭けたじゃんけんでカイジは人生の起死回生を狙っていきます。
第一章「希望の船」が5巻の途中まで(1話~54話)、第二章「絶望の城」5巻の途中から13巻まで(55話~)になります。
ギャンブルの駆け引きや人間の心理描写がすごいドキドキが止まらないギャンブル漫画です。
「賭博黙示録カイジ」はこんな作品!!
第一章「希望の船」
主人公のカイジは借金を返すため、エスポワールで行われる人生を賭けたギャンブルに参加をすることになります。
第二章「絶望の城」
エスポワールから何とか生還したカイジだったが更に借金が膨らんでいました。
人生のやり直すため…スターサイドホテルで行われるパーティに参加をすることになります。
「賭博黙示録カイジ」のあらすじ
第一章・希望の船
上京から3年。博打漬けで自堕落な毎日を送っていた無職の伊藤開司(カイジ)。
カイジはギャンブルに負け続けて…腹いせに高級車にイタズラを繰り返す自堕落な毎日を送っていましたが、そんなカイジのもとに借金の取り立てに金融業者の遠藤が現れました。
借金に身に覚えが無いカイジでしたが…カイジは1年程前にバイト仲間だった古畑の借金の保証人になっていて、古畑が借金を返さずに逃げたために連帯保証人のカイジが取り立てをされることになってしまいました。
遠藤に対して「他人の尻拭いなんて出来ない」と言いますが、遠藤はカイジが支払えなければ親姉弟から取り立てをすると言います。
カイジが保証人になった金額は30万円でしたが、年利15%の利息が膨らみ…遠藤が来た時点で既に385万円になっていました。窮地に立たされたカイジ…。
遠藤は無職で返済をすることが出来ないカイジに対し、希望の船「エスポワール」に乗って借金を返すことを提案します。
エスポワールはギャンブル船でした。
船の中で行われるギャンブルに負けてしまえば、今以上に借金を背負うことになり、知らない場所に連れて行かれ、強制労働をさせられますが…ギャンブルに勝てば借金がチャラになると言われたカイジ。
胡散臭い話に悩むカイジでしたが…遠藤から「勝って大金をつかんで人生を変えろ!」と巧みな話術に騙されてエスポワールに乗ることになりました。
船に乗り込んだカイジ…周りは人生の落伍者ばかりでマイナスのオーラに満ち溢れていました。
船の中でギャンブルをするためには軍資金が必要でしたが、軍資金を借りるためには利息1.5%の10分複利という超高額な利息を払う必要がありました。
高額な利息に文句を言う参加者たちでしたが…後が無い参加者たちは運営者の利根川から足下を見られ…カイジもさらに一千万円の借金を背負い、人生をやり直すためにギャンブル「限定じゃんけん」に参加していくことになります。
「限定じゃんけん」のルール
- 参加者は3つの星を持って グー・チョキ・パーの各4枚、合計12枚のカードを使ってじゃんけんを行っていく。
- 4回連続で同じカードは出せない。
- じゃんけんに負けたら相手に星を1枚奪われてしまい、星が無くなったら負け。
- あいこの場合は星の移動は無いがカードは消費される。
- 一度使ったカードは二度と使用が出来ない。
- 場内の掲示板には参加者が持っている各カードの残り枚数が示されている。
- 制限時間内に星を3つ以上持っていない場合は負けになる。
- 制限時間内に全てのカードを消化していない場合は負けになる。
第二章・絶望の城
エスポワールから何とか生還したカイジ…。
その後は黒服たちの取立てもなく、カイジはコンビニでアルバイトをしながら生活をしていました。
バイト先の同僚の佐原はカイジの雰囲気からカイジが非合法の儲け話を知っているのでは無いかと思い、カイジに近づいてきました。
佐原に勘ぐるな…と言うカイジでしたが、佐原と帰宅している途中…カイジたちの前に遠藤が現れました。
エスポワールから生還したカイジにおめでとう…と言い、花束を渡して来る遠藤でしたが、カイジは無視をしました。
その場から去ろうとするカイジ。
遠藤はギャンブルのパーティの参加者を集めていると言い、一晩で借金をチャラに出来ると言いますが…カイジは「いい加減にしろ!!」と怒鳴ります。
一緒にいた佐原は遠藤に参加をさせて欲しいと頼みます。
カイジは佐原に対して「黙っていろ!」と言います…そんなカイジに対して遠藤は借金をどうやって返すんだ!?目を覚ませと言います。
1000万円近くに膨らんでいた借金…。
地道に返そうとしても毎月10万円の返済で16年以上かかる金額でした。
遠藤から「若者は掴みにいかなきゃダメだ!」と言われたカイジは圧倒的に閉塞している状況を打ち破るため…スターサイドホテルで行われるパーティに参加することになりました。
パーティにはエスポワールでカイジが助けた石田も参加していました。
参加者たちはゼッケンを着けさせられて棺桶のような箱に入れられて運ばれていきました。
箱から外に出たカイジ…目の前にあるのは鉄骨で出来た一本の道…。
落ちたら良くて骨折…下手をすると死んでしまう状況。
それは柱を渡り切った順番で1着は2千万円、2着は1千万円が貰える人間競馬でした。
借金を返すため、カイジたちは人間競馬「ブレイブメンロード」に参加することになります。
「ブレイブメンロード(Brave men road)」のルール
- 参加者が高所に架けられた25mの鉄骨を渡る人間競馬
- 4本の橋に各3人が割り当てられて合計12名で行う。
- 1着は2000万円、2着は1000万円を貰う権利が得られる。
- 橋から落ちたら良くて骨折、運が悪ければ死んでしまう。
- 鉄骨の幅は足の幅より少し広い程度。先に進むほど細くなっていく。
- 参加者は他の参加者を落としても良い。
- ブレイブメンロードの勝者は電流が流された鉄骨渡りに挑むことが出来る…。
登場人物
伊藤 開司(いとうかいじ)
主人公。3年前に上京をしてきたが、ろくに仕事もせずにギャンブル漬けの腐った毎日を送っていた。
カイジの借金の取立てに来た遠藤の口車に乗せられてギャンブル船「エスポワール」に乗って起死回生のギャンブルを行うことになる。
ギャンブルに関しては天才的なセンスを持っているが、人情に厚く冷酷になれない性格が災いしてしまう。
古畑 武志(ふるはたたけし)
以前にカイジと同じバイト先で働いていた先の同僚。
カイジを30万円の借金の保証人にした後、金を返済をせずに逃亡していたが、その後エスポワールでカイジと再会する。
遠藤 勇次(えんどうゆうじ)
カイジの下に借金の取立てにきた金融業者。
参加者を集めるためのノルマを達成するため、言葉巧みにカイジをエスポワールに乗せることに成功する。
エスポワールから生還したカイジの下に再び現れ、またしても言葉巧みにカイジをスターサイドホテルで行われるパーティに誘う。
利根川 幸雄(とねがわゆきお)
エスポワールで行われるギャンブルを取り仕切っているホールマスター。
スターサイドホテルのパーティも取り仕切っている。命より金を大事にしている冷酷な男。
電流鉄骨渡りをクリアしたカイジとEカードで戦うことになる。
船井 譲次(ふないじょうじ)
エスポワールの参加者。過去に限定じゃんけんに参加した経験がある。
カイジに近づいて共闘を申し込むが、心を許したカイジをダマして星を巻き上げる。ゲームの終盤で再びカイジ達の邪魔をしてくるペテン師の男。
安藤(あんどう)
エスポワールの参加者。
限定じゃんけんで開始早々に全てのカードを失っていたが、カイジと古畑に誘われて共闘することになるがすぐに裏切り、その後は反省して一緒に行動をすることになる。
石田(いしだ)
限定じゃんけんの参加者。お人よしの性格が災いして他の参加者に騙されて敗者が集う別室に堕ちていた。カイジのことを最後まで心配していてカイジに救われる。
その後、スターサイドホテルのパーティで再会したカイジと一緒に鉄骨を渡っていくことになる。
佐原(さはら)
エスポワールから生還した後にコンビニでバイトをしていたカイジの同僚。
金の匂いがする…とカイジに付きまとい、遠藤に頼み込んでスターサイドホテルのパーティに参加することになる。
電流鉄骨渡りではカイジと支え合って橋を渡ろうとしていく。
「賭博黙示録カイジ」の面白さ
ギャンブル漫画の金字塔。人々の騙し合いが最高に面白い作品。
限定じゃんけんは緻密な設定で予想外の出来事が続きます。
掲示板のカード数に目を付けたカイジだったはカードを買い占めるが…別のグループも買い占めをしていてカイジ達は絶体絶命の窮地に陥りますが…ルール違反にはならない画期的な閃きや相手の発言から真意を探って突破国を見出すカイジ…。
人間味があって信頼とか人間関係を大事にするカイジだが…何度も裏切られてしまいますが、スターサイドホテルでは参加者同士の協力が必要だったり…。
運営側の利根川は非常に冷酷で金は命より重いと思っている人物。
命を懸けた鉄骨渡りで死を恐怖する人間の心理の描写や渡り切った後の利根川の汚さなど…何度読んでもドキドキする展開も面白い作品です。
「賭博黙示録カイジ」はここが面白い!!
主人公のカイジはギャンブルには天才的な閃きや嗅覚を持っていて窮地を何度も脱出していきますが…仲間や敵から何度も騙され、その度に窮地に陥りますが何度も突破口を見出して窮地から脱出していきます。
ギャンブルのルールの緻密な設定やハラハラドキドキが止まらないストーリー展開が最高に面白い作品です。
作者の他の作品
賭博破戒録カイジ
利根川(とねがわ)が失脚後、不遇をかこっていた遠藤(えんどう)に渡された劣悪債務者リスト。そこには、忘れもしない伊藤開司(いとう・かいじ)の写真が!彼を見つけ出そうとする遠藤の前に、当のカイジが現れて、ギャンブルを紹介してくれと頼み込む。しかし、カイジはその場で確保されて、地獄のような強制労働施設に連れて行かれ……!?
引用元:ebookjapan
賭博堕天録カイジ
「パッ…と目覚めちゃいましょうよ、その冬眠から……!」――。パチンコ「沼」での勝利から6カ月後、無一文になった伊藤開司(いとう・かいじ)は、働きもせず堕落しきった毎日を送っていた。そんなカイジを居候させていた坂崎(さかざき)もさすがに愛想が尽き、300万円を手切れ金にして彼を追い出そうとする。その時、カイジを捜していた地下強制労働施設での仲間であった三好(みよし)と前田(まえだ)が現れて……!?
引用元:ebookjapan
賭博堕天録カイジ 和也編
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引用元:ebookjapan
賭博堕天録カイジ ワン・ポーカー編
救出ゲームで命を救ったチャンとマリオを仲間に加えたカイジが、帝愛グループの兵藤会長の息子・和也と雌雄を決すべく到着したのは帝愛の倉庫だった。和也は「マザー・ソフィー」というマシンでカード1枚の勝負をするギャンブル「ワン・ポーカー」の説明を始める。「一張り2億=1ライフ」を提案する和也に唖然とするカイジ。常軌を逸したギャンブル、究極のデスマッチが、いま幕を開ける…!!
引用元:ebookjapan
賭博堕天録カイジ 24億脱出編
和也との、ワン・ポーカー勝負を制したカイジ。24億円を手に入れたカイジは、その大金を持っての帝愛からの脱出をはかる。
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中間管理録トネガワ
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引用元:ebookjapan
上京生活録イチジョウ
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引用元:ebookjapan
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引用元:ebookjapan
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